GALERIE ASHIYA SCHULE ギャラリーあしやシューレ

ウィーン世紀末 夢の影

宮崎郁子 Ikuko Miyazaki

9月21日(土) - 10月19日(土)

OPEN  | 11:00-17:00
CLOSE | 日曜・月曜は休廊

宮崎郁子は、エゴン・シーレが描いた人物をもとに、平面作品から立ち上がる視覚的イメージを、独自の色彩と装飾性を加えた立体造形として表現しています。
物心ついた頃から人形を作り始め、その後一貫して「人間の形」を独創的に造形してきた宮崎郁子は、1995年のある日、エゴン・シーレの画集に出会います。エゴン・シーレの世界に自身を投影した宮崎は、考察の対象が「祈り」の存在へと変遷し、その後四半世紀にわたり、エゴン・シーレをオマージュする作品を展開してきました。エゴン・シーレ没後100年の2018年、シーレゆかりのチェスキー・クルムロフ(チェコ)の Egon Schiele Art Centrumで3カ月間にわたる個展が開催され、作品11点が同館コレクションとなりました。
19世紀末ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトとエゴン・シーレ。装飾的で煌びやかな文化の中に、人間の不安や恐れ、エロスが交錯し、生と死のあわいに垣間見えた「夢の影」、そして困難な問題に直面する現代に生きる私たちの「夢の影」を、エゴン・シーレとその師グスタフ・クリムトへのオマージュ作品を交えて紹介いたします。 なお、国立国際美術館(大阪・中之島)では「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」展が8月27日から12月8日まで開催されています。


「ウィーン世紀末 夢の影 宮崎郁子展」に寄せて……………… 神奈川県立近代美術館長 水沢 勉

 世界没落の実験場——舌鋒鋭い批評家カール・クラウスは、19世紀後半のウィーンをそう呼んだ。
 ウィーンは、いまなお一見、夢のような町だ。しかし、その翳りは深く、まるで全体が朽ち果てた黒いシルエットのように感じられる。
 ウィーンの世紀末の空気を呼吸した優れた表現者のほとんどがウィーンに愛憎半ばする感情を抱き、しばしばそこから離れていった。
 エゴン・シーレもそのひとり。そして、そのシーレのイメージを人形として立体化してきた宮崎郁子も、シーレのボヘミアへの逃避行を100年の時間を隔てて自身の制作のために追体験している。
 その小さなピンホールのような行為から、ウィーンが、時空を隔てて、影状に浮かびあがろうとしている。師グスタフ・クリムトとともに、極東の島で。


artist's statement………………………………………………… 宮崎郁子

1995年、阪神淡路大震災で始まり世間を震撼させたオウム事件があった年の秋、私は岡山の書店の画集コーナーでエゴン・シーレ作品に初めて出会った。シーレ作品にすっかり魅了された私は、それ以来、シーレへのオマージュ作品を制作し続けている。 「シーレ没後100年 シーレゆかりの地で個展」という夢は、私の人生の目標となり、昨年その夢は叶った。シーレの母親の出身地チェスキー・クルムロフ(チェコ)にあるエゴン・シーレ アートセンターで私の個展が開催され、私の等身大シーレ人形を使ってオーストリアの映像作家が制作したショートアニメも上映された。 そして今、展示された私の作品はエゴン・シーレ アートセンターに所蔵されている。 この度、あしやシューレで「宮崎郁子 ~夢の影~」展を開催させて頂くことになりました。 シーレ、クリムトが生きた世紀末ウィーンの夢の影。現代に生きる私たちの夢の影と重なり合う。そして私の夢の影。

                          


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